- 日本の10年国債利回りは2008年以来の高水準に達し、財政政策への懸念が高まっている。
- 日本国債のボラティリティは世界市場に波及し、ビットコインを含むリスク資産の不安定化につながる可能性がある。
- 8月19日、自民党の河野太郎衆議院議員は、円安と財政問題に対処するため、日銀による利上げを提唱した。
日本の10年物国債の利回りが17年ぶりの高水準に上昇した。これは、他の先進国の債券市場に波及し、暗号資産(仮想通貨)や株式といったリスク資産への需要を減退させる懸念がある。
利回りは1.61%を超え、2008年以来の高水準となった。これは、8月19日に行われた20年物国債入札の不振を受けてのことで、政府支出の増加と減税に対する投資家の懸念を示唆している。
TradingViewのデータによると、長期国債の利回りは先月と同じく高水準に上昇し、20年物国債は2.64%、30年物国債は3.19%に達した。
こうした上昇は容易に米国債にも波及し、金融環境の引き締めにつながる可能性がある。長年にわたり、日本銀行の超金融緩和政策により利回りは低迷していた。この政策は、特に先進国において、世界的に利回りを抑制していた。
ベテラン議員が日銀に利上げを要求
与党自民党の河野太郎衆議院議員は18日、ロイターに対し、インフレを誘発する円安を是正するため、日本は利上げと財政の不備に対処するべきだと述べた。
日銀は昨年、10年にわたる大規模な景気刺激策を終了し、1月に短期金利を0.5%に引き上げた。その後、金利は据え置かれている。
河野氏の発言は、スコット・ベッセント(Scott Bessent)財務長官が、日銀に対して利上げと円安の下限設定を求めたことに続くものだ。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Japan’s 10-year Bond Yield Hits Highest Since 2008 in Potential Ill Omen for Risk Assets