- ドナルド・トランプ・ジュニア氏を主要株主とするサムザップ・メディアは、ドージハッシュ・テクノロジーズを全額株式交換で買収すると発表した。
- この買収により、社名変更後の「ドージハッシュ・テクノロジーズ・ホールディングス」がナスダックに上場し、ティッカーシンボルはXDOGとなる。
- ドージハッシュは再生可能エネルギーで稼働するデータセンターを運営しており、ドージコインとライトコインに重点を置いた暗号資産マイニング事業の拡大を計画している。
ドナルド・トランプ・ジュニア(Donald Trump Jr.)氏を筆頭株主とするサムザップ・メディア・コーポレーション(Thumzup Media Corp.)は、ドージハッシュ・テクノロジーズ(Dogehash Technologies)を全額株式交換で買収すると発表した。デジタルマーケティングから産業規模の暗号資産(仮想通貨)マイニングへと事業を転換する。
8月19日の発表によると、この買収契約に基づき、ドージハッシュの株主はサムザップ株3070万株を受け取る。取引額は終値ベースで1億5380万ドル(約223億100万円、1ドル=145円換算)となる。合併後の企業はドージハッシュ・テクノロジーズ・ホールディングス(Dogehash Technologies Holdings)に社名を変更し、年内に株主の承認を得て、ティッカーシンボルXDOGでナスダックに上場する予定だ。
ドージハッシュは、北米の再生可能エネルギーで稼働するデータセンターで約2500台のScrypt ASICマイニングマシンを運用しており、2026年にはさらに規模を拡大する計画だ。単にコインを購入することでバランスシートを膨らませる企業とは異なり、ドージハッシュは独自のインフラに投資することで、より低コストでドージコイン(DOGE)とライトコイン(LTC)のブロック報酬に直接アクセスできる。
この取引は、マイニング事業の拡大と暗号資産の蓄積を目的として、7月にサムザップが5000万ドル(約72億5000万円)規模の株式公開を行った直後に行われた。同社はまた、ドージコインのDogeOSレイヤー2を使用して分散型金融(DeFi)製品への投資を行い、マイニングの収益を標準的な報酬以上に高めることを目指している。
この新たな取引は、トランプファミリーの拡大する暗号資産帝国に新たな1ページを追加するものだ。エリック・トランプ(Eric Trump)氏とドナルド・トランプ・ジュニア氏は今年初め、6万台以上のマイニングマシンを擁するハット8(Hut 8)でアメリカン・ビットコイン(American Bitcoin)を立ち上げた。
一方、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が支援する別のベンチャー企業であるワールド・リバティ・ファイナンシャル(World Liberty Financial)は、ナスダック上場のALT5シグマ(ALT5 Sigma)と15億ドル(約2175億円)の契約を締結し、WLFIトークンをALT5の財務に組み入れることになった。
サムザップの株価は19日に41%下落し、5.01ドルとなった。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Trump Family Expands Crypto Bets as Thumzup Pivots Into Dogecoin Mining