- 29日(米国時間)に、ビットコインの価格が7万3500ドル近辺まで急上昇しました。これにより、記録されて以来7カ月以上ぶりの史上最高値に、わずか300ドル程度の差がついただけという状況になりました。
- 「年初から現在までには、前年同期と比べて2倍以上の上昇率で約75%増加しています。」
- ビットコインETFの導入が成功し、先進国における金融緩和政策の実施、暗号資産に対する肯定的な姿勢を示すトランプ氏の再選の可能性などが、市場にとってプラスの要因となっています。
「29日の米国時間、ビットコイン(BTC)は市場取引時間中に史上最高値を更新するわずかの差で7万3500ドル付近まで上昇しましたが、その後、価格はやや下落しました。史上最高値は3月14日に記録した7万3798ドルです。」
「この記事が執筆された時点では、ビットコインの価格は約73,000ドル(日本時間30日8時時点で約72,810ドル)で、24時間で4.6%上昇しました。市場の基準であるCoinDesk 20指数(CD20)もほぼ同じパフォーマンスを示しました。」
ビットコインは3月14日に記録した最高値更新後、数ヶ月にわたり厳しい調整局面が続き、夏には一時5万ドルを下回るまで価格が低下しましたが、概ね6万ドルから6万5000ドルの範囲で推移しました。
「この展開は投資家の忍耐を試すものであり、2023年初頭に始まった強気相場サイクルが既にピークを過ぎたのではないかという不安の声も多く挙がっていました。ビットコインマイナーおよび長期投資家による大口売りが続けられる中、最高値を更新しようとする試みは幾度も失敗しましたが、その都度価格は即座に回復しています。」
最近の上昇により、ビットコインの年初からの上昇率は75%に迫る勢いとなっています。SEC(米証券取引委員会)がビットコインETFをようやく承認する方向に動き出したことが判明し、価格も上昇相場が始まった1年前の水準から2倍以上に増加しました。ビットコインETFの承認は、今年1月10日に行われました。
ビットコインETFが大きな成功を収めており、先週時点でブラックロックのiシェアーズ・ビットコインETF(IBIT)だけで約240億ドル(約3兆6000億円、1ドル150円換算)の資金が集まっている。
ビットコイン価格上昇の他の要因としては、2024年にほぼすべての主要な欧米の中央銀行が開始した新たな金融緩和サイクルや、中国政府による大規模な財政・金融刺激策、暗号資産に好意的な共和党の大統領候補ドナルド・トランプ氏の勝利の可能性が高まるなどがある。
「翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部|画像:CoinDesk|原文:新記録にわずかに届かず、Bitcoinが73,500ドルを超える」