JPYC社は8月18日、資金決済法に基づく資金移動業者としての登録を完了したと発表した。
同社代表取締役の岡部典孝氏が明らかにしたところによると、同日、金融庁から「6月18日に申請された件につき、『登録通知書』のとおり、本日付で資金移動業者の登録が完了しましたので、ご連絡いたします」との通知があったという。
この登録により、同社は日本国内で初めて、日本円と1:1で価値が連動する電子決済手段(ステーブルコイン)を発行可能な資金移動業者となった。
2023年6月1日に施行された改正資金決済法では、法定通貨の価値に連動するステーブルコインは「電子決済手段」として定義され、暗号資産(仮想通貨)とは明確に区分された。その発行は銀行、信託会社、登録を受けた資金移動業者に限定されている。
今回の正式発表に先立ち、前日17日には日経新聞が同社の資金移動業者登録の見込みを報道。その後のCoinDesk JAPANによる取材に対し、岡部氏は報道内容が事実であることを認めていた。
岡部氏は今後について、「なるべくはやく、日本円ステーブルコインの発行を進めてまいります」とCoinDesk JAPANにコメントした。
リリースによると、ステーブルコイン「JPYC」は当初、Ethereum、Avalanche、Polygonの3つのブロックチェーン上で発行される予定だという。
|文:栃山直樹
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